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食べなさ過ぎでも体重は増える!?

Writer's picture: Kota ShimadaKota Shimada


“ほとんど食べていないのに、何で体重が減らないの?”

運動もしている。食べる量も減らした。それなのに体重が減らないもしくは増えているのはなぜ?こんな経験ありませんか?これは、よく聞く悩みで深刻な事です。やっているはずなのに結果が出ない。トレーナーにとってもダイエッターにとっても嫌な状況です。こういう状態が続くと、ダイエットや食習慣に関しての困惑や苛立ちに機嫌も悪くなるでしょう。

一体何が起きているのか。体が本当に狂ってしまったのか。それとも考えすぎなのか。

これらについて考えて生きましょう。


熱力学は嘘をつかない

ダイエットを続けていくと必ず「熱力学の法則」という専門的用語に行き当たります。もしくは、“エネルギー・バランス”、“カロリーイン、カロリーアウト”又は、“摂取カロリー、使用カロリー”。言葉は違っても基本的には同じ事を言っています。


熱力学はエネルギーがどのように使われ、変化していくかです。簡単に言うと、我々は食べ物をエネルギーとして摂取し、基礎代謝、運動、消化、体温の変化などに活用しています。

そして、エネルギーバランスに応じて体重は変化していきます。


摂取エネルギーが使用エネルギーより多い場合は体重が増え摂取エネルギーが使用エネルギーより少ない場合は体重が減る


これは、研究により証明されている事で、現在ではこれが真実に最も近い情報となっています。


エネルギーバランスには幾つかの要素があり、それが何かと複雑に見せているわけです。ですが、人間の体は熱力学に逆らう事はできません。パーティーで散々食べた翌日に体重が減っていた。規則正しく食事をしていて運動もしたのに体重が増えていた。これも、代謝が狂い法則に逆らっているようで逆らってはいないんです。

炭水化物削減でのダイエット、ケト・ダイエットはホルモンバランスなどの関係を利用して脂肪と筋肉のバランスの変化をもたらし、結果的に減量に繋がっています。これもちゃんとエネルギーバランスの法則に沿って行われている事で、法則に背いている訳ではありません。逆にケト・ダイエットで失敗する人の多くがエネルギーバランスの法則を無視して行っているケースが多く見られます。


エネルギーバランスを理解する難点は代謝を正確に計る事ができないということです。もちろん、研究室内でならより正確に計れるかもしれませんが、実際に生活をする上で代謝によるエネルギーの消費は一定ではなく著しく変動します。なので、ジムや時計などでカロリー消費量を確認できたところで20-30%ほどずれていると言われています。更には性別、年齢、体格によっても変動するのでずれの範囲はもっとありそうです。


少なめに食べる」という言葉にも問題が出てきます。この言葉はトレーナー、栄養士、医師などからのアドバイスでもよく耳にする言葉です。「少なめ」というのは比較の話なので何と比べているのかはっきりしていません。人、年代、健康、代謝、時間帯、1日分、1週間分など比べられる要素はたくさんあるのですが、どれという明確な答えが分かりません。


人間はどれだけ食べて、どれだけ消費したのか判断する事に乏しく正確に判断できません。これは、やる気が無いとか嘘をついているとかではなく摂取量や摂取カロリーの判断が上手くできないのです。特に、ストレス、睡眠不足、不規則な生活習慣、が続いている人は正確に判断するのは難しくなります。質問です。3日前の晩に食べた食事の内容を明白に覚えていますか?多くの人の場合は覚えていません。


食べなさ過ぎるとどうなる?

食べ過ぎればどうなるかは想像が付きやすいと思いますが、食べなさ過ぎはどうでしょう。長期に(重要ポイントです)渡って食べなさ過ぎた場合以下の事が起こります。

  • 消化に使われるエネルギー(TEF)が食べる量が減った為に低下する。

  • 基礎代謝が体が軽くなる為に低下する。

  • 運動時の消費カロリーが体が軽量のために低下。更にカロリーを消費する為には更に動かないといけなくなります。

  • 運動以外での動作エネルギー(NEAT:歩く、荷物を持つなど)による熱発生が低下し使用可能なエネルギーも低下します。冷性になる理由がこれです。

  • 消化作業が低速しより多くのカロリーを食べ物から吸収するようになります。

  • 食欲をコントロールするホルモンが上昇し常にお腹の空いた状態になります。

  • 満腹中枢機能が低下して食べても満足できない状態になります。

  • 甲状腺や性ホルモンの分泌が低下します。


上記の状態でカロリーをより消費する為に過度に運動をした場合以下の結果が研究より発表されています。

  • 食欲が増し、普段よりも多くのカロリーを摂取する。

  • カロリー吸収力が高まる。

  • 基礎代謝や安静代謝が低下。

  • 日常の活動(NEAT) が低下する。


もちろん、病気やストレスなどの問題も代謝には十分に影響を与えますが、ニュースや「専門家」が騒いでいるほど、頻繁にある話ではありません。また、万が一そのような健康問題があったとしても熱力学の法則が崩れるわけではありません。ただ、健康問題が実際にある場合は少し代謝が低下し、少しカロリーの吸収力が高くなるだけです。減量はゆっくりでですが、可能です。


どうしたらいい?

ここまで来ると、代謝を理解してどれだけのエネルギーを使い、どれだけ食べたら良いかが、いかに複雑かわかってくると思います。


じゃあ、どうしたらいいのか。まずは、食べている量を計る事です。手、計り、記録、写真など計り方は様々です。自分にあった方法で食べている量を記録しておきましょう。正確ではなくてもある程度、自分がどの位食べているのか自覚が持てて来ます。また、計ったり、記録をとることで今まで自分の食べていた食事の量が適量だったのかどうか理解ができるはずです。


ゆっくり食べる、腹八分目は満腹中枢を正す為に必要な習慣です。この習慣を身に付けることで体に正確な判断をさせる事が可能です。もちろん、生活習慣が長い事乱れていた場合は、最初のうちは正確ではないでしょう。食べている量を計りながら練習をしていきましょう。


あまり加工のされていない食材を選びましょう。加工の過程が多ければ多いほど、栄養価は低下し、消化がしやすくなり消化に必要なエネルギーは低下します。また、食べ物からの摂取するカロリー量も増えるので可能な限り低加工の食材を選びましょう。


自分の評価は正直に行いましょう。ダイエットは自分の為のもです。ダイエットを始めた初期から週末は暴飲暴食で平日に減らした体重を0にしているのでは、いつまで経っても結果は出ません。3ヶ月のダイエットをするのであれば1ヶ月に1回くらいはそんな日があってもいいかもしれません。


それでも、結果が出ない場合は専門のトレーナーやコーチを雇いましょう。長期間雇う必要はありません。一回、自分のダイエット・プランがどうなのか見てもらうだけでもぜんぜん違ってきます。


マスターコウタ

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