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「年を取ると代謝が落ちる」は嘘


年齢を重ねると体重が落ちにくかったり、代謝が悪くなったりと感じたことはありませんか? 理由は簡単なのですが、少々厳しい話をするので、覚悟して先に進んでください。



「年を取ると代謝が落ちる」は言い訳

年を取ると代謝が落ちると言う表現は正しくはありません。確かに落ちる傾向にあるのですが、一番の理由は筋肉量を低下です。個人差はありますが、30歳頃を境に筋肉量は落ちてきます。筋肉が落ちると代謝が落ちます。ですが、これは言い訳でしかありません。実際、筋トレや肉体労働をしている人たちは高齢になっても筋肉量は著しく低下はせず、代謝もそれに応じて高いものを維持しています。


6歳から102歳までのトレーニングを20年以上してきた結果「年を取ると代謝が落ちる、筋肉が落ちる」ではなく、「何もせずに年を取ると筋肉が落ち、代謝が落ちる」です。


ちなみに、90歳以降でも筋肉を付けることは可能です。実際に12週間、週3回のトレーニングプログラムで90歳以上の方々が力とエネルギーの向上を実感し医師からも薬の摂取量の改善を勧められるほどです。


なのでもう一つの事実「年齢は数字でしかない」が証明されています。


代謝に良いも悪いもない

代謝が良くない、遺伝的に代謝が悪いという人がいますが、もしそういう事を医者から伝えられているとしたら、医師の代謝に関する知識が低いということです。まずは、代謝には良いも悪いもないということを理解しましょう。代謝に影響があるのは運動量と筋肉量です。代謝が悪いと感じられるのであれば、自分の1週間の運動量を考えてみましょう。代謝が高い人と比べると差は明らかです。また、食生活も違ってくるでしょう。代謝の高い人の80%の食事は自然食材なのに対し代謝の低い人は食事の大半がジャンク又は、加工食材が主です。


代謝の種類

代謝と言ってもいくつか種類があり大きく分けて4つです。



1つ目は、基礎代謝です。基礎代謝とは安静時の代謝で、横になって何もしない状態での代謝です。これは、1日の使用カロリーの60%を占めていると言います。理由は、心肺機能、呼吸器機能、体温の調整、免疫力、思考の働きなどにエネルギーを要するからです。この数値は体重や筋肉の量に大きく反映してきます。


2つ目は、運動代謝です。文字通り、筋トレ、ジョギング、スポーツなど、生活に必要な運動以外の活動に必要なエネルギーです。



3つ目は、NEAT(Non-Exercise Activity Thermogenesis)といい、運動ではない活動の代謝です。主に、姿勢を正す、歩く、階段を上る、などの動作になります。


4つ目は、TEF (Thermic Effect of Feeding)で、食事をしている際に必要なエネルギーです。噛む、飲み込む、消化するなどです。


この中で、筋肉が落ちると低下する代謝は全てです。 筋肉を付けたくないと言って避けている筋トレは我々の代謝に対して重要な役割があります。


筋トレで筋肉を付けるメリット

筋肉がつくとどうなるかというよりも筋肉を付ける過程の理解が重要です。よく女性の方から聞くセリフで「ムキムキになりたくない」と言わる方が多いのですが、そんなに簡単には筋肉がムキムキになることはありません。そんなに簡単にムキムキになれたら、ボディービルダーが特別な者ではなくなりますし、彼ら/彼女らの努力を馬鹿にしているのと同じなので、その概念は頭から外しましょう。


とは言っても、筋トレをすればもちろん筋肉がつきます。脂肪と比べると筋肉は小さく重たいものです。例えば、同じ重量の脂肪と筋肉ではどちらが大きいかわかりますか?

写真は5lb同士ですが明らかに脂肪の方が大きいのがわかります。よく筋トレを始めて3カ月がたった頃に「体重計の数値は変らないんだけどウエストが細くなったみたい」というコメントをよく聞きますが、これが理由です。体脂肪が落ち、同じくらいの重量の筋肉がついたということです。


これは、良いことなのでしょうか?体脂肪はエネルギーの塊のようなものなのに比べ、筋肉はエネルギーを必要とする細胞です。つまり、動けば動くほどエネルギーを必要とします。しかも、筋トレなどで普段以上の負荷を掛けると動くことだけにエネルギーを使うのではなく回復や修復にまでエネルギーを必要とします。


筋トレを行うことで、先ほど挙げた4つの代謝のうちどれに効果が出るかわかりますか?まず、筋トレからの回復や修復で基礎代謝が上がります。筋肉の育成には休息が必要ということでもあります。また、回復や修復が終わっても筋肉量が増えれば基礎代謝が高くなります。運動代謝とNEATも筋肉がつくことで更に体が動けるようになり効率がよくエネルギーを使用します。TEFはどうでしょう?4つのうちの3つの代謝が上がるということは筋肉を維持するためだけでも食事の量を増やす必要があります。しかも、ケーキやお菓子などのジャンクではなく自然食材です。なので、TEFの数値も自然と上がってきます。


TEFの部分でもう一つメリットがあります。自然食材を主に食べるようになるということはそれだけ、栄養素を摂取するということです。なので、免疫力や細胞へのエネルギーの供給も良くなり肌の張り、色、腸内の環境が良くなります。


代謝が落ちる理由

では、少し厳しい話です。4つの代謝が高まるために筋肉を付けることの重要性は分かったと思います。では、逆になぜ代謝が落ちるのでしょう?



代謝が落ちる理由は単純に体が動いていないからです。多くの人の筋トレをしない言い訳は「忙しいから」が多いのですが、何に対して忙しいのでしょう?大抵の場合は仕事ですよね? ですが、仕事が座った状態なのであれば忙しくても何もしていない事と同じです。PCでの仕事は基礎代謝のみ使われています。なので、その仕事の期間が増えれば増えるほど体は自然と使われていない筋肉を削除しようとします。使っていないので無駄ですからね。一番落ちやすいのが足腰の筋肉です。座ったままですからね。また、今話題になっている体幹も弱くなってくるので腰痛、姿勢の歪み、首の痛み、頭痛に繋がりますよね。


また、「忙しい」ので食事も適当に済ませるため、栄養価は全くないものを食べているでしょう。低下した筋肉は代謝を落とし、そうとは知らずに普段と同じ量の食事をし、疲れているからと言って筋トレはしない。こうなれば肥満、高血圧、糖尿病、などにも繋がり、流行のメタボになるのもかんたんですよね。


先ほどもはしましたが1日30分から45分を週3回でいいんです。たかが30分ですよ?1日24時間ある中の30分程の時間を見つけられないのであれば、メタボになっても仕方ないですよね。この1日30分は自分への投資です。メタボになると年間で$2000(20万円くらい)治療費にかかるそうです。しかも、処方されるのは薬と運動しましょうくらいで治るわけではありません。生活習慣が問題ですからね。更に、腰痛や頭痛で仕事を休む事にも繋がるので一体いくらになるんでしょうね?


ウォーキング、ジョギングでは筋肉はつかない!


はっきりさせて置きましょう。ウォーキングやジョギングでは筋肉はほとんどつきません。なので、ウォーキングやジョギングでのダイエットは4つの種類の代謝のうち1つか2つくらいにしか効果がありません。ただし、カロリーを消費するという意味では確かにたけています。なので、ダイエット目的で週3‐4回筋トレをやる場合、それ以外の日にウォーキングやジョギングを入れてみましょう。これも、30‐45分くらいで十分です。ですが、筋トレの代わりにはなりません。家でも腕立てやスクワットなど、できる運動はいくらでもあります。当サイトで動画を用意しているので参考にして始めましょう。


ヨガ、ピラティスでは筋肉はつかない!

ヨガとピラティスも筋肉を付けるということが目的ではありません。ヨガやピラティスが流行るのはいいのですが、長期的なダイエット効果を求めているのであれば週3‐4回の筋トレは絶対です。ですが、ヨガやピラティスを筋トレと並行して行うと効果は絶大です。


代謝と筋肉は自己責任

筋肉量を増やし、代謝を高めるは自己責任です。自分の体なのですから当然ですよね。もちろん、方法が分からないのであれば聞くべきですし、指導を受けるためトレーナーを雇うのも素晴らしいことだと思います。ですが、こういう記事を読みながらもやらない人というのがいるのも事実です。また、もっと早くやっておけばよかったと後悔する人も多くいます。この記事を読んで頂いて、1人でも2人でもやる気になり結果に繋がるようなのであれば、これほど嬉しいものはありません。


シマダコウタ

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