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スポーツ選手に絶対必要な瞬発力と鍛え方

筋トレは目的に応じて変わってきます。自分のトレーニングのシステムを大きく分けると、筋量、筋力、瞬発力の3種に分けています。


スポーツ選手でたまに、「筋トレをしたら体が重くなってプレーに影響が出た」というプロ選手のコメントを記事で見ます。これは主に筋量又は筋力のみに集中した結果です。スポーツを行う上で重要なのはそれぞれの選手に何が足りていないのか理解しプログラムを作成する事です。


筋トレでは、スポーツの技術を向上させる事は出来ません。ですが、持っている技術の効率や質を高める事が可能で、スポーツ選手の場合はそれを目的に取り組んでもらいたいものです。


今回はどのスポーツにも欠かせない瞬発力の鍛え方を紹介します。


英語でStrength とPowerを日本語に訳すとどちらも「力」になるのですが、物理的には違ってきます。筋力「Strength」、は物を動かすための筋肉の力です。それに対して瞬発力「Power」、は物を速く動かす力です。つまり、瞬発力には2つの要素、筋力とスピードが関係してきます。


瞬発力は筋力とスピードのバランスが取れたときに一番効果を発揮します。なので、筋力だけを鍛えていても瞬発力は強化されませんし、スピードだけに意識しすぎても瞬発力にはあまり大きな影響は与えません。瞬発力を最大限に引き出すには筋力とスピードの両方を鍛え上げる必要があります。


効率のいいトレーニング方法はコントラスト・トレーニングと言い、筋力のエクササイズの10秒後にスピードのエクササイズ、もしくはスポーツに関連のある動きを行うという感じです。以下のプログラムはジャンプの瞬発力をあげる時に使っています。

  • A1. スクワット  3-5回 60% 1RM 10-20秒休む

  • A2. 垂直飛び      3-5回

  • 3-5分休んだ後に残り4セットを繰り返します。

スクワットと垂直飛びは似た動作をします。もちろんスクワットのほうは重量を持ち上げるわけなのですが、その後の垂直飛びは筋肉が60%の重量の状態に体が慣れた後に、自分の体重のみで飛ぶので通常よりも高く飛ぶ事ができます。もちろん、ただ跳ぶわけではなく、スクワットに使った出力と同じ位の力で跳ぶように心がけなくてはいけません。


また、走る瞬発力を上げたい場合はスクワット後に10mスプリントを入れるのも効果的なプログラムです。スクワットは上げる力もそうですが、足をしっかりと地面に押し付けるという動きがあるので、特に10mのスプリントでの地面を蹴る動きにはプラスになります。この際にも、スクワットで行ったように上半身を丸めず、まっすぐな姿勢を保つ事が重要です。


瞬発力の基本イメージはニュートンの法則の「作用反作用の法則」にあります。

単純に力は押す側のみの力だけでなく、反対方向にも働いているということです。例えば、垂直飛びを改善したい場合、一番早い改善方法は早くしゃがんから一気に飛ぶ事です。早くしゃがむ事で地面に対しより多くの力を与える事ができます。大抵の場合垂直飛びをする際にはゆっくりとしゃがんで一気に飛ぶという人が多いのですが、これでは反作用が働かずに飛ぶ高さに影響が出ます。なので、最初のしゃがむ作業を早く行う事で作用反作用の関係でより高く飛べるという事です。


もちろん、更に高く飛ぶ為には体幹や脚力、腕の振りの力が不可欠になってきます。また、足首や股関節が硬ければ筋力があっても素早く動けません。つまり瞬発力が最大限に生かせていないという事で、最初に紹介したスポーツ選手が「体が重い」と感じるのはこういうところから来ています。


筋トレはスポーツ選手には欠かせません。世界に挑戦するのであれば尚更です。うえで紹介したように、筋トレと言っても色んな方法やプログラムがあります。選手の動きにあったプログラムであれば、可能性はもっと広がるでしょう。


マスターコウタ

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